京都のヨガ教室 アルジュナヨーガ研修会では主宰の渡辺昧比が佐保田鶴治先生に師事して学んだ『佐保田ヨーガ』をベースに、心身の癒しを深める指導を行っています。

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エッセイ
 
 
渡辺昧比

「季節のエッセイ」

アルジュナヨーガ研修会代表、
渡辺昧比の季節のエッセイをお届けします。

≪人生を 裨益 ひえき する≫

P.ピカソ「Dove of Peace」    P.ピカソ『Dove of Peace』

日本では、「ヨーガは健康法」とされているが、佐保田ヨーガは一般に言われている健康法とは、「一線を画している」と私は最近特に思うようになった。と言うのは、先日、『佐保田ヨーガ』について、大阪大学名誉教授の山口恵照先生(インド哲学)が書かれた論文を自宅で発見、それによると、「佐保田ヨーガはそれまでの佐保田先生の研究人生(インド哲学)の集大成であり、またそれを具現化したもの」と明記されている。

佐保田鶴治先生(前列中央)と仲間(筆者は後列右端佐保田鶴治先生(前列中央)と仲間
(筆者は後列右端)

背景としてのインド哲学理論、①心の変化
私がヨーガを始めた40年前は、多くの方が全国から集まったが、自然に親しくなったのは、後の第1期の教師仲間。みな若く番場一雄(後に雄弘)先生を中心に難しいアーサナに夢中でチャレンジした。私も、例えば、『ロウソクのポーズ』(サルバンガ・アーサナで両手を体側につけるポーズ。文字通り肩で立つポーズ)が何とかできるようになって得意になった時期でもある。
その後、次第に、激しかった心の変動が次第に穏やかになり、人と比べて躍起になっていた気持ちも「自分のペースで努力できればよい」と自然に思えるようになった。

背景としてのインド哲学理論、②心の成長
最近、名古屋方面から私が指導するカルチャーセンターへ通ってこられる二人がいる。お二人はもう2、30年ヨーガをされているベテランである。しかし、その一人が言うには、「指導を受けていた先生が指導を辞められ、その先生から『あなた方は長年ヨーガをされているからこれから後は、自分達でしなさい』と言われましたが、どうしても自己流になります。それとこれはもっと大事なことだと思いますが、還暦を過ぎると自分の人生を考えてしまいます。私もその時々を自分なりに一生懸命に過ごしたつもりですが、振り返ってみると、ドタバタの悲喜劇のような気がします。心に隙間があり、これを満たさないと最期の時にむなしさを感じると思います。このむなしさを満たしてくれるのは、佐保田ヨーガと思い、思い切ってこちらまで来ました」
私に、この期待に応えられる度量・霊性があるかは心もとないが、この種の問いに向かえることは、人間として大変すばらしいことと思う。多くの人が指摘するように、現代人は、かつてないほど、ストレスを抱え込んでいる。その根本的な原因は、まずは自己確立ができないところにあるように思う。その結果、不安・疑惑などから逃れることができず、拠り所のなさに耐えきれなくなり、外に拠り所を求めることになりがちである。しかしそれで、満たされることはない。世の中には、このような欲求に対し、多くの方法論があると思うが、「ヨーガが多くの人にとって妥当な道である」と長年のヨーガを通して実感する。

方法論としてのヨーガ
「ヨーガが妥当な道」と言ったのは、具体的な方法があるからである。心の問題を、心を追及して解くことは非常に難しい。しかしヨーガは、佐保田先生が度々言われたように、「登山で言えば、1合目なら1合目なりに見える景色、2合目なら2合目なりに見える景色があり、頂上に登らないと全く見えないというものではない」と、それなりの楽しみを感じながら、登ることができるという意味で、万人に取り組みやすいものがある。これを「難行・易行で言えば、ヨーガは易行だ」と、番場一雄先生は言われた。しかし、メリットはまた、デメリットも併せ持つ。「デメリットとは何か?」を次に述べる。

ヨーガ実践上の注意点
上記の「デメリット」とは、「それさえすればよい」と安易に考えがちになるということである。私たちは、ふだん、自分のためのヨーガや指導する際のヨーガでは、体調などにもよるが、大抵は前屈・ねじり・後屈などをバランスよく行う。そして「それでよい」としがちであるが、それでは落とし穴にはまる可能性がある。もちろんバランスよくヨーガを行うことは大切だが、問題は「それが先の述べた『佐保田ヨーガ』の目的に沿うかどうか」である。目的と方法論をはき違えては何にもならない。
四つの原則を守ることはもちろんであるが、それが佐保田先生の言われる「『ヨーガ禅』になっているか?」が何よりも重要である。ここが多くの健康法と一線を画す重要な点である。主な注意点は、アーサナをホリスティックに行うこと、身体感覚を大切にすることなどで、これによって全身が調って心にも変化がおこる、動く禅『動禅』としてのヨーガになる。

山口恵照先生の論文を通しての『佐保田ヨーガ』
私にとって、佐保田先生が『ヨーガの父』であるならば、山口恵照先生は、『ヨーガの母』であった。恵照先生のご自宅が、指導しているカルチャーセンターから歩ける距離でもあり、近況報告・学会など大きな会での発表や論文提出の際には貴重なアドバスを頂いた。今回、改めて恵照先生の『佐保田ヨーガ』についての論文を紐解くと、感銘を受けるものが多かった。その一部を引用し、この稿を締めくくることとする。

著者(註:佐保田鶴治先生)は、…ヨーガの実際を具体的に説明し、「みんなのヨーガ」としてヨーガを懇ろにすすめている。
ヨーガの「実際」とは、手足を使うヨーガの体操、息(イキ)を調える呼吸法、ココロを調える瞑想法を主要な内容とする。これは著者も指摘するように、インドにおいて、5000年(幾百世代)にわたって連綿と伝えられた伝統の教えを代表し、人びとの日常の生活がこれによっておのずから規律され、人びとが人間として最高の目標に至ることができるように誘われていく教え…
筆者(註:山口恵照先生)は、人びとをヨーガの教えに導く好著『ヨーガ入門』『ヨーガのすすめ』を次世代以降の人びとに奨めたいと思う。この二書をひもといて啓発され永く裨益されるであろう。
いま「永く裨益される」と言った。ここに「永く」とは、単に時間の経過ではなくて、総じて人間の生涯全体に関わっている。いつの日かこれらの書に接し、書をひもといて裨益され、生涯の終わりにいたるまで裨益される。人々の調和(ヨーガ)において安らぎを育み、安らぎに安んじて慶びということを意味する。それゆえ、この二書は宝物である。…
この二種の基本書には、ヨーガとハタ・ヨーガに専念した、幾十百世代にわたるヨーガ行者たちの連綿として一貫した解行の伝統がいしずえ(礎)となっていること、以上の点を明記したい。

2017年1月1日

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